財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団 東京都老人総合研究所
 トップページ > 研究紹介 > 老化ゲノムバイオマーカー研究チーム > 老化プロテオーム

老化ゲノムバイオマーカー研究チーム 

 研究テーマ:

老化プロテオーム

 


 リーダー:戸田年総 (産学公連携プロテオーム共同研究センター センター長兼任)

 中村 愛
 森澤 拓


キーワード
 

バイオマーカータンパク質、リン酸化タンパク質、ユビキチン化タンパク質、プロテオーム、プロテオミクス、酸化ストレス、翻訳後修飾、SH-SY5Y細胞、神経変性疾患、脳の老化、データベース、バイオインフォマティクス、LIMS



 

1) 老化および老年病に関するタンパク質バイオマーカーの探索

2) 酸化ストレスによる脳神経系細胞のダメージに関するプロテオーム研究

3) プロテオーム研究情報の管理を目的としたコンピュータシステムの構築に関する研究

4) 老化形質および疾患病態に関連するタンパク質の翻訳後修飾に関する研究


 ヒトゲノムプロジェクトの成果によってゲノムDNAの全塩基配列が解読され、私たちの体はわずか約2万個程度の遺伝子の情報に基づいて作られ、生命が維持されているということがわかりました。その結果、細胞の増殖や分化など基本的な生物の仕組みに関わる遺伝子の研究や、遺伝病を引き起こす原因遺伝子の探索などは大変やりやすくなりました。しかしその一方で、遺伝子は単なる「情報」に過ぎず、実際に細胞内で働いているのは遺伝子情報に基づいて作られた(翻訳された)タンパク質であることから、老化の仕組みや疾患のメカニズムを分子のレベルで解明するためには、やはりタンパク質を直接調べる必要があるということもはっきりしてきました。しかもタンパク質は、図1に示すように、翻訳後にリン酸化や糖鎖結合などの様々な生理的(酵素的)修飾を受ける他、ミトコンドリアなどで発生した活性酸素などの影響によって非生理的(非酵素的)な修飾も受けており、これら全てのタンパク質(プロテオーム)の全体像を明らかにすることが重要です。


 古くから、活性酸素などのフリーラジカルが細胞老化を引き起こし、高齢で発症するアルツハイマー病やパーキンソン病の発症の引きがねにもなっているのではないかと疑われていますが、細かなメカニズムはまだわかっていません。 私たちが行なっている「プロテオーム研究」は、図2に示すように、生理的・非生理的翻訳後修飾を受けたものも含め全てのタンパク質を高分解能の二次元電気泳動で分離し、コンピュータ画像解析によって比較分析を行なって、細胞の老化や活性酸素の影響で変化したスポットを探し出し、さらにそれを切り出して酵素消化を行なった後に、質量分析装置を用いてタンパク質の同定と翻訳後修飾の解析を行なおうというものです。このようなプロテオーム研究は、老化に伴い変化するタンパク質(老化バイオマーカータンパク質)を探索したり、酸化ストレスによって変動するタンパク質(ストレスマーカータンパク質)を探索したりするのに大変有効な手段です。私たちはプロテオームの研究手法を用いて、主に中枢神経系の細胞が酸化ストレスによるダメージを受けた時に、細胞内でどのようなタンパク質に変化が起きるのかという ことを調べています。

 また私たちは、 プロテオーム研究によって得られた大量の情報をデータベースとしてコンピュータに蓄え、随時必要なデータを選択的に取り出して解析を行うための情報管理システム(LIMS)の開発にも取り組んでいます。


東京都老人総合研究所・プロテオームデータベースへ

東京都老人総合研究所・産学公連携プロテオーム共同研究センターホームページへ


 

ページトップへ


財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団東京都老人総合研究所、トップページへ
2008/06/12

Copyright(C)2008 Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology. All rights reserved.