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老化機構研究チーム
研究テーマ: レドックス研究
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佐々木 徹 |
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老化、酸化ストレス、フリーラジカル・活性酸素、抗酸化防御修復システム、酸化修飾物質、成長ホルモン、代謝速度、寿命、酸化ストレス制御 |
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(1) 酸化ストレスの分子機序解明のための方法論の確立 (2) 加齢に伴う酸化ストレス亢進の決定因子の究明とその制御法の確立 (3) 酸化ストレスとエネルギー代謝・身体サイズとの関係の解明 (4) ホルモンによるエネルギー代謝・抗酸化能の調節と老化・寿命との関係の解明 (5) 脂肪組織の老化・寿命への影響の解明
(6) 脳梗塞急性期および再灌流障害に対する活性酸素の関与と抗酸化療法の確立 |
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老化の進行や寿命は遺伝子により制御される。また、それらは身体内外の環境因子からの影響も受ける。その環境因子として有力視されるのが“酸化ストレス”である。酸化ストレスによる分子レベルの傷害(図1)は、機能障害となり、加齢に伴う身体機能の低下、老化関連疾患リスクの亢進につながると考えられている。老化のフリーラジカル/酸化ストレス学説である。
酸化ストレスの原因物質である活性酸素・フリーラジカルは、外因(化学物質、食物、紫外線、放射線等)だけでなく内要因によっても生ずる。我々が絶えず呼吸することで肺から取り込まれた空気中の酸素は、赤血球のヘモグロビンにより全身の細胞に運ばれ、細胞内のミトコンドリアでエネルギー産生に利用される。このエネルギー産生システムは極めて効率的だが、活性酸素という副生成物を生ずる。しかし、活性酸素・フリーラジカルは生物に不都合なだけの存在ではない。好中球やマクロファージは細菌などの異物処理のために活性酸素を産生する。また、活性酸素・フリーラジカルは生体維持の必須分子であり、生理活性物質として血管拡張に、レドックスシグナル情報伝達物質として細胞増殖の制御に関与すると考えられるようになった。これに立脚すれば、生体内の活性酸素・フリーラジカル量には至適があり、遺伝子による老化の制御も活性酸素・フリーラジカルを介して行われることが予想される。我々は、組織の活性酸素のレベルが加齢に伴って増加して、その増加率と動物の寿命に逆相関があることを発見した(図2)。また、成長ホルモンの低下により成長と代謝に異常を呈するラットの寿命が延長することを見出した(図3)。このラットの抗酸化酵素の活性は亢進しており、組織の酸化修飾物質量は減少して、外因性の酸化ストレスに高い抵抗性を示した。また、カロリー制限時に観察される代謝低下の兆候も認められ、生活代謝率/酸化傷害説によればこの動物の酸化ストレスは軽減されていると考えられた。
生体の酸化傷害は、フリーラジカル・活性酸素(スーパーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカルなど)の生成量と抗酸化防御系(グルタチオン、アスコルビン酸、スーパーオキシドディスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなど)と修復システム(DNA傷害修復システムなど)のバランスによって決まる。老化と酸化ストレスを理解するためには、各因子を精度よく評価する必要がある。そのための方法論を確立することが第一の目標である。その上で、第二の目標として、加齢に伴う酸化ストレス亢進の決定因子は何かを究明する。さらに、活性酸素の生成はエネルギー代謝、身体サイズとどのような関係にあるのか究明に当たる。老化や各種疾患を説明する有力な説である“酸化ストレス”。この分子機構が明らかになれば、制御法の開発に役立てることができる。高齢者の健康長寿、老年病の予防、治療の実現のための具体的な提案を可能にすることが最終目標である。 |
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