財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団 東京都老人総合研究所
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公開講座

司会のことば

東京都老人医療センター
内分泌科医長 中村 哲郎

 日本は、今や世界一の長寿国となり、その結果、我が国の人口に占めるお年寄りの割合が増え、ただ長生きするだけではなく「健やかに老いる」こと、すなわち如何に生活の質を高く保ちながら年齢を重ねるかということに注意が払われるようになりました。

 生活の質を損なう大きな原因の一つに「寝たきり」があります。この寝たきりを引き起こす原因の一つに骨折があります。骨は年齢とともにその量が減少して、脆くなり骨折しやすくなります。このような病態をあらわす代表的な疾患である骨粗鬆症が、最近注目を集めており、骨粗鬆症の予防や骨折の防止などに対する対策がいま医学的のみならず社会的にも大きな問題となっています。

 骨の量が年齢とともに減少していくことは誰にでも起こる生理的な老化現象です。しかしながら、骨が減少していく速度はいろいろな要素で変わります。たとえばカルシウムをたくさん摂取したり運動をすることによって減少速度は遅くなります。したがって、骨粗鬆症あるいは骨折は、ある程度予防することが可能です。また、女性の場合、閉経すると骨の量が急速に減少しますが、この時期に積極的な予防あるいは治療を行なうことは将来の骨粗鬆症の発症や骨折を予防するうえで極めて有意義です。さらに、不幸にも骨粗鬆症になってしまったとしても、骨折しないように注意すればこの病気は生命を直接脅かすものではありませんので、それほど恐れることはありませんし、骨折してもリハビリテーションを含めた治療により社会復帰することが可能です。

 身体の活動性を保ちながら健やかな老後を送るため、骨粗鬆症を予防し骨折を起こさないようにすることが中年期以降とくに重要になってきます。そこで、骨粗鬆症を正しく理解し、骨折を防止するため、本日は、高齢者における骨折にスポットライトをあて、骨の健康管理と、骨の量が減り骨折しやすくなる病気の代表である骨粗鬆症の予防と治療、さらに高齢者における骨折の特徴とリハビリテーション・社会復帰について、三人の演者の先生がたに、わかりやすくお話しして頂きます。

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2002/11/26

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