司会のことば
病気の場合には、医者による診断がなされ、亡くなられた場合には解剖による確定診断が行われます。一方、老化というゆっくりと忍び寄る身体の変化に対しては、診断ということはあまり行われません。しかしできれば生きている内に、老化の進み具合や、病気の起こり初めがわかれば、よりよい対処の仕方が考えられるようになるでしょう。
そのためには、臓器を取り出すことなく、体の状態が調べられればよいわけです。とは言っても、血液、尿の検査、あるいはレントゲン検査などは、脳の老化の判定にはあまり役立ちません。それに対して、磁気共鳴画像(MRI)やポジトロン断層画像(PET)によれば、脳を生きたままの状態で見ることができます。MRIは、傷ついたり変化が起こり始めている脳の場所を正確に描き出します。PETでは、想い出したり話をしたりするときに脳がどのくらいよく働くかを見ることができます。まず2人の演者からMRIとPETについての話をお聞きいただきます。
人間が誇る脳の高次機能が少しずつ失われるのは、老化の大問題です。その根底にある”注意力”について、PETの研究成果をふまえて3人目の演者がお話いたします。
最後に十分時間をとってご質問にお答えするようにいたします。聴衆の皆様からは思いつくままの質問を出していただき、質疑応答を活発にしていただきたくお願いいたします。

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