財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団 東京都老人総合研究所
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公開講座

第68、69回老年学公開講座

「がんの発生と治療の最前線」

東京都老人総合研究所
遺伝子情報研究グループ 参事研究員 木村 成道

1 がんは死因の第1位

 厚生労働省が行っている「人口動態統計」によって日本人の死亡率の推移を死因別に調べますと、第2次大戦以前は肺炎や結核などの感染性疾患が大きな割合を占めていましたが、戦後この傾向は急速に変化し、悪性新生物(がん)、心臓病、脳血管疾患などのいわゆる生活習慣病による死亡が上位を占めるようになっています。がんは1981年以降死因の第1位を占め、現在もがんで亡くなる方は増え続けています。平成11年にはがんによる死亡数は総死亡数の3割に達し、3人に1人ががんで亡くなっていることになります。

2 健やかに老いるには

 厚生労働省はこうした状況を踏まえ、21世紀の我が国を健やかで心豊かに生活できる活力ある社会とするため、壮年期死亡率の減少や健康寿命の延伸などを目的として、平成12年から11年計画で「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を進めています。この中で、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病に密接に関連する食生活や運動、休養などの問題への取り組みを総合的に推進しようとしています。

 東京都老人総合研究所では、東京都老人医療センター、東京都多摩老人医療センターと協力して、高齢者が健やかに老いるにはどのようにすべきか様々な角度から総合的に研究を進めております。この公開講座では、がんの問題について「がんの発生と治療の最前線」と題して3つの講演を用意しています。最初に私から、「がんの発生と転移」というタイトルで、がんの疫学的な研究と基礎研究について概説的にお話をいたします。次に、東京都老人医療センターで血液の悪性腫瘍を専門としておられる森眞由美先生から「高齢者のがんにおける最近の薬物療法 ―血液悪性腫瘍に関して―」と題して講演していただきます。最後に東京都多摩老人医療センターで前立腺がんを専門にしておられる高木健太郎先生から「高齢者に増加する前立腺がんの診断と治療の現況」と題してお話していただく予定です。


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2002/11/26

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