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公開講座

第74回老年学公開講座のご案内

 「がんを治す、傷を治す!
       −健康を支える糖鎖−」

糖鎖ってなにさ?

 2003年4月、ヒトゲノムの情報が完全に解読され、ヒトの設計図が明らかとなりました。これによると、遺伝子を表す文字の配列は、あなたと隣の人では1000個に1個の割合で異なり、数百万個の文字に違いが存在するらしいのです。こうした違いが、豊かな個性を作り出す一方、病気に対する抵抗や、どんな病気になりやすいかを決定する要因にもなっており、将来は遺伝子の配列に対応した効率の高い医療が提供されることが期待されています。

 さて、この設計図に基づいて作られるタンパク質が、私たちの体を支えたり動かしたり、生きるために必要なエネルギーを作る酵素として、重要な働きをしています。こうしたタンパク質には糖がたくさん連なった糖鎖が結合しており、病気になると糖鎖はその形を変えることが知られています。糖鎖の形が変わると細胞から細胞への情報がうまく伝わらなかったり、タンパク質の働きが健康のときと異なり、病状をどんどん悪くするようになったりします。そこで糖鎖についての情報を調べ、糖鎖をうまく利用すると、体の健康状態を知ったり、病気を治療したりすることが出来るようになります。

 東京都老人総合研究所では、隣接する東京都老人医療センターと協力して、様々な角度から高齢者のかかりやすい病気の治療や予防のための基礎研究を行っています。今回の公開講座では「がんを治す、傷を治す!−健康を支える糖鎖−」という題で、3つの講演を行います。

 糖鎖は健康食品「グルコサミン」「コンドロイチン」や、目薬に含まれている「コンドロイチン硫酸」「ヒアルロン酸」としても知られ、年をとるとともに弱ってくる体の機能をカバーする物質として、すでに利用されています。糖鎖にはさらに体の健康を維持し、異常を知らせる黄信号や赤信号としての役割もあります。驚くべきことに、糖鎖を青信号に戻せば、再び健康を取り戻すことができることも分かってきました。21世紀に期待される物質である糖鎖について、もっと知りたくありませんか。この機会にぜひご参加下さい。

東京都老人総合研究所
増殖分化制御研究グループ 副参事研究員 古川清


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2003/09/16

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