第97回老年学公開講座のご案内
「もっとよく知る認知症」 〜最新の診断方法と治療〜
最近新しい認知症高齢者数の将采推計が出されました(2008年3月)。それによると現在でもその数は200万人を越えていますが、団塊の世代全員が65歳以上になる2015年には300万人、75歳以上になる2025年には400万人近くになります。認知症の予防と根本的治療は切迫した急務なのです。
認知症はさまさまな原因で起ぎますが、そのうちアルツ八イマー病は最も多い原因です。これに対する現在の治療法は、進行速度を遅くする「対症療法」が中心です。これに対し「原因療法」の開発が現在急ピッチで進められています。この病気は神経細胞の内外に異常なタンパク質が蓄積して起きることがわかっていますが、このタンパク質が貯まらないようにする、あるいは貯まったタンパク質を取り除くことが「原因療法」です。日本でも、すでに初期の臨床試験が始められています。
しかし、原因療法が開発されたとしても、やはり早期に病気の診断が重要であることはかわりません。認知症の症状が現れる前に病気の診断をすることも、夢ではなくなりつつあります。原因療法が確立されれば、このような早期の診断方法の価値がとても大きくなるでしょう。
今回の公開講座では、現在の対症療法に加えて、近い将来の原因療法にはどのような効果が期待できるのか、わが国の第一人者からお話をお聞きします。
次に、現在東京都老人総合研究所で進められている最新の早期診断方法について、詳しくお話しします。今までは、アルツ八イマー病は一番罹りたくない病気の1つだったかもしれませんが、近い将釆、早期に診断して治療することができれば、恐れる必要のない病気になるはずです。
最後に、今回初めての試みとして、寸劇をお目にかけながらお話をします。歳のせいとばかり思っていた身近な高齢者のこんな行動が、実は認知症という病気のせいだったのか…と思い当たるような場面を取り上げました。楽しみながら認知症への理解を深めていただけると思います。
東京都老人総合研究所
自立促進と介護予防研究チーム
研究部長 本間 昭

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