財団法人東京都高齢者研究・福祉振興財団 東京都老人総合研究所
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公開講座

講演者のあいさつ

「ちょっと気になる物忘れ」

 中高年になると誰でも物忘れが増えてきたと感じるものです。人の名前が思い出せな い。手紙を投函しようと思って鞄にいれたまま何日もたってしまう。あれやこれや、 物忘れに関する失敗談には限りがありません。しかも皆が皆、同じような経験をして います。しかし一方では、はるか昔のごくつまらないことをはっきり覚えていたりし ます。記憶とは非常に巧妙にできている重要なシステムですが、不都合な側面も少な くありません。大事なことだけを永久に保存し、そうでないものは忘れ去ることがで きれば良いのですが、コンピュータのようなわけにはいかないのが現実です。 世の中には、いろいろな人がいますので、この物忘れに関しても、感じ方はさまざま です。若い頃は記憶に自信のあったという方に多いのですが、記憶が低下していると いう自覚を強く持っている人と、全然そんなことはないと主張する人に、同じ記憶の 検査をやって頂くと、概して低下を自覚している人のほうが、成績が良いものです。 このように、記憶が低下していると感じていても、なんの問題もないことが圧倒的で すし、それなりの対処法があるのですが、痴呆のはじまりは記憶低下からといわれて いるので、物忘れがちょっと気になるというのも納得できることです。

 生理的老化にともなう記憶低下と、痴呆の初期にみられる記憶の低下に違いはあるのだろうか?
 物忘れが徐々に増えてきているが、なにか対処する方法はあるのだろうか?
 最近、痴呆の予防という言葉を耳にするが、本当に予防が可能なのだろうか?

このような話題を中心に、物忘れと痴呆に関する情報を、できるだけ平易に紹介する予定です。

  東京都老人総合研究所 痴呆介入研究グループ
  小林 充


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2003/03/13

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