平成18年度科学技術週間行事 講演のご案内
「散歩で脳の活性化〜脳の血行をよく保つには?〜」
脳に酸素や栄養を運ぶ血行(血流)は、脳の働きの維持に欠かせません。実際、アルツハイマー病や、脳血管性認知症(注)では、脳の血流量が著しく低下することがわかっています。しかし健常な高齢者であっても、年齢と共に脳の血流量は少しずつ低下していくことも知られています。
最近、運動には、加齢にともなう認知機能の低下を防ぐ効果があることがわかってきました。それは、運動が「脳の血行」に影響を与えるためだ、と私たちは考え、その仕組みについて研究してきました。その結果、散歩程度の歩行運動で脳の血行が良くなること、そこでは脳の血行を調節する神経(コリン作動性血管拡張系)が大事な役割を担っていることを見出してきました。
今回は、散歩程度の日常的な運動が、脳の血行をどうやって良くしているのか、そしてそれが認知機能の低下にどう役立つのか、私たちのこれまでの研究成果をまじえて、わかりやすくお話したいと思います。
(注)脳血管性認知症: 脳梗塞、脳出血など脳の血管に起きた異常を原因とする認知症。
東京都老人総合研究所 老化ゲノム機能研究チーム 内田さえ

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