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医療健康コラム

大腸内視鏡検査を受けましょう

2025年03月06日
消化器・内視鏡内科 部長 小野敏嗣
小野敏嗣先生
消化器・内視鏡内科 部長
小野 敏嗣(おの さとし)

増加傾向にある大腸がんは初期ではほぼ無症状です

大腸内視鏡検査01

近年大腸がんは増加傾向にあり、国立がん研究センターから発表されている統計によると、2023年のがん死亡推移における大腸がんの順位は男性で2位、女性で1位となっています。
他臓器のがんと同じように大腸がんの治療においては早期発見・早期治療が非常に重要ですが、大腸がんを含めた消化管がん(食道がん・胃がん・大腸がんなど) はよほど進行しない限り症状が出ることはありません。
検診などでは簡便な検査として便潜血検査が行われていますが、便潜血検査の偽陰性率は15%前後と言われています。つまり、便潜血検査で陰性となった場合でも20人のうち3人くらいの確率で大腸がんを含めた大腸病変の可能性があることになります。

大腸がんのリスク因子は日常生活の中にあふれています

大腸内視鏡検査02

大腸がんのリスク因子としては、喫煙・飲酒・肥満・運動不足・野菜摂取不足・加工肉摂取などが知られています。胃がんのリスク因子としてはピロリ菌感染が非常に重要ですが、大腸がんにおいては一部の遺伝性疾患を除いて圧倒的なリスクとなる因子はなく、むしろ現代人の誰しもが抱えうる生活習慣がリスク因子となっています。
そういった意味では誰しも罹患する可能性がある一方で進行しない限り自覚症状も出ないのが大腸がんということになります。

初期の大腸がんの治療・予防には内視鏡検査が重要です

大腸内視鏡検査03

便潜血以外にも大腸がんの検査には採血やCT など様々なものがありますが、その多くは便潜血検査と同じように偽陰性という問題があります。その中で唯一偽陰性がゼロに近い検査が大腸内視鏡検査であり、かつ唯一組織を採取して確定診断が得られる検査でもあります。また、検査中に見つかった病変も小さなものであればそのまま内視鏡治療を行うことも可能です。比較的大型の病変の場合では改めて入院のうえで内視鏡治療(内視鏡的粘膜下層剥離術・内視鏡的粘膜切除術) が必要になることもありますが、切除した病変を病理学的に評価したうえでリンパ節転移の可能性が低いがんであることが分かればそれ以上の治療は不要になります。

さらに大腸がんによる死亡を予防するためには「クリーンコロン」を維持することが非常に重要であることが明らかになっています。「クリーンコロン」とは大腸の中の前がん病変を全て取ってしまった状態のことで、前がん病変が多発していても大きなものから順番に内視鏡治療を繰り返して切除することで達成されます。「クリーンコロン」を達成した後はその維持も重要ですので、基本的には3年に一度の大腸内視鏡検査を行うことになります。逆に言うと、今まで大腸内視鏡検査を受けたことがない方はもちろん、過去3年間大腸内視鏡検査を受けていない方には大腸内視鏡検査をお勧めします。

当院では苦痛のない大腸内視鏡を行うことが可能です

大腸内視鏡検査04

進行しないまで症状が出ないというのは胃がんや食道がんも同様であり、これらのがんも早期発見することで内視鏡治療で根治させることが可能です。もちろんそのためには定期的な上部消化管内視鏡検査を受ける必要あり、特にピロリ菌がいたことがある方は除菌後であっても年一回の上部消化管内視鏡検査は必要です。そういった方の場合、当院では鎮静剤を使用した状態で苦痛の少ない大腸内視鏡検査と同日に上部消化管内視鏡検査を行うことが可能です。もし消化管に不安がある場合にはまずは主治医の先生にご相談下さい。

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