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帯状疱疹ワクチン Q&A
感染症内科 専門部長 小金丸博
小金丸 博(こがねまる ひろし)
「帯状疱疹ワクチン」をご存知ですか?帯状疱疹ワクチンを接種することで、病気を発症しにくくなったり、罹患後の神経痛を予防することができるようになります。
当センターのある板橋区では、令和5年7月1日から50歳以上の方を対象とした帯状疱疹ワクチン接種費用の一部助成が始まりました。今回は、帯状疱疹ワクチンをご紹介します。
Q1.帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、水痘帯状疱疹ウイルスが原因でおこる皮膚の感染症です。はじめは皮膚がピリピリするような痛みを感じ、時間の経過とともに赤みや水ぶくれなどの症状が現れます(図1)。
症状が現れる場所として胸や背中が有名ですが、顔、腕、お尻など体のどこにでも現れます。皮疹が治った後も痛みや異常感覚が数か月から数年にわたって続くことがあり、帯状疱疹後神経痛と呼ばれます。帯状疱疹は加齢に伴って発症率が高くなり、特に50歳代から急激に増加し、80歳までに約3人に1人が発症するといわれています。
Q2.帯状疱疹ワクチンとは?

帯状疱疹ワクチンには特徴の異なる2 つのワクチンがあります(表1)。ひとつが生ワクチンである乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」、もうひとつが不活化ワクチンである帯状疱疹ワクチン「シングリックス」筋注用になります。
生ワクチンは、妊娠している人、免疫機能に異常のある病気をもつ人、免疫抑制薬による治療を受けている人では接種できません。これらの人でも不活化ワクチンであれば問題なく接種できます。
Q3.帯状疱疹ワクチンの予防効果は?
60歳以上を対象とした生ワクチンの研究では、接種後3.12年間で帯状疱疹が51.3%減少し、帯状疱疹後神経痛が66.5%減少しました。効果の持続期間を調べた研究では、ワクチン接種後1年以内の発症予防効果は68.7%でしたが、接種後8年目では4.2%まで低下しました。
50歳以上を対象とした不活化ワクチンの研究では、2回接種による帯状疱疹の発症予防効果は接種後3.2年間で97.2% と高い有効性を認めました。帯状疱疹後神経痛についても高い予防効果を認め、ワクチン接種後少なくとも10年間は予防効果が持続することが確認されています。
Q4.帯状疱疹ワクチンの副反応は?
どちらのワクチンも注射部位の症状(痛み、赤み、腫れなど)が主な副反応となります。他に発熱、筋肉痛、倦怠感、頭痛などがありますが、通常は1 ~ 2日で自然に消失します。接種後に気になる症状や体調の変化があらわれたら、すぐ医師にご相談ください。
Q5.当センターで接種費用の一部助成を受けられる対象者は?

板橋区独自の助成事業であるため、板橋区民が区内の対象医療機関で接種した場合のみ助成を受けられます。板橋区民以外の方や、区民でも対象医療機関以外で接種した場合は全額自己負担となります。板橋区では、生ワクチンに対しては4,000円、不活化ワクチンに対しては各回10,000円が助成され、接種者の自己負担額は実施医療機関で設定する金額から助成額を差し引いた額となります。他区でも同様の助成制度が運用されていますので、住居地の自治体にご確認ください。
当センターでは、帯状疱疹ワクチンのうち不活化ワクチン「シングリックス」を感染症内科外来で接種することができます。事前に予約を取得したうえで当科外来までお越し下さい。