2026.10.14
研究成果
加齢変容研究チーム
第50回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会「学術奨励賞」を受賞しました

加齢変容研究チーム 筋老化制御 研究員の中村晃大が第50回日本鉄バイオサイエンス学会学術集会「学術奨励賞」を受賞しました。


発表タイトル

筋疾患におけるフェロトーシス経路の活性化と制御

発表者

加齢変容研究チーム 筋老化制御研究 研究員 中村晃大

発表内容

 「鉄」は、血液中で酸素を運ぶだけでなく、骨格筋がエネルギーを生み出すためにも欠かせない栄養素です。本研究では、骨格筋の機能と鉄代謝に着目し、難病である顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)を対象に解析しました。その結果、FSHD患者の骨格筋では鉄が異常に蓄積していました。FSHDモデルマウスを用いて解析したところ、予想に反し、鉄を補給すると骨格筋に蓄積していた鉄はむしろ減少し、筋力や運動能力が改善しました。このような鉄の変化は他の臓器では確認されず、骨格筋に特徴的な現象であることが分かりました。また、鉄の異常に伴って生じる「フェロトーシス」と呼ばれる細胞障害も抑えられました。以上の結果から、FSHDの病態には鉄代謝異常をともなうフェロトーシスの活性化が関与することが明らかになりました。加齢に伴う筋脆弱症であるサルコペニアや、他のタイプの筋ジストロフィーにおいても鉄代謝異常が指摘されていることから、本知見はさまざまな筋疾患への応用が期待されます。



第50回日本鉄バイオサイエンス学会学術奨励賞
賞状
 
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