診療科・センター・部門
中央診療部門
放射線治療科
特徴
当センターは2021年度に最新鋭の放射線治療システムを導入し、高精度な治療(画像誘導放射線治療、定位放射線治療、強度放射線治療、呼吸同期照射など)が可能となりました。安全で精度の高い「からだに優しく、腫瘍に対しては強力な」放射線治療を提供いたします。
国立大学病院や都内のがん専門病院・がんセンター、大規模総合病院などで勤務してきた経験豊富な放射線治療専門医が担当します。放射線治療は、医師に加えて専門的知識を持つスタッフ(看護師、診療放射線技師、放射線治療の装置やビームの品質管理を担当する専門的技術者など)から成る専門家チームが担当します。チーム一丸となって初診時の診察から適応や方針の決定、治療計画の作成、そして毎日の治療に関わっています。当センターの放射線治療部門では、がん専門病院で長く勤務していた看護師や、放射線治療専門放射線技師、放射線治療品質管理士が活躍しています。
主な対象疾患・検査方法
放射線治療は全身のがん(一部の良性腫瘍を含む)が治療対象となります。当センターでの治療実績が多いのは、肺、消化器(食道がん、直腸がん、肝臓がん、膵臓がん)、血液(悪性リンパ腫や骨髄腫)、泌尿器(前立腺がん、膀胱がん)、乳がんです。高齢者に多い事が特徴である皮膚がん、脳腫瘍も多くの経験があります。
特徴は、
- がん病巣あるいは症状の原因部位」をターゲットとする限局的な治療であるため、「全身的な影響が最小限のがん治療」であることです。「早期のがん」だが全身状態から手術切除が困難と診断された場合であっても、放射線治療が可能な場合があります。
- たとえ病巣が全身に広がった状態でも、「苦痛症状の原因部位だけに限った」症状緩和が目的の放射線治療(1回照射)が適応となる場合があります。
- 年齢だけが理由で放射線治療の適応外となることはありません。ご高齢であっても安全に放射線治療を実施できます。
放射線治療までの流れ
放射線治療担当医(治療担当医)の診察を受けて頂き、放射線治療の適応か判断します。適応と判断された場合、どんな治療を行うか治療担当医から説明を行います。説明後、患者さんから同意が得られたら、放射線治療計画を行います。
- 治療計画CTを撮影します。
治療する部位によっては、下記の固定具を使用します
体に目印を書きます。
- 治療担当医が撮影したCT画像で治療の計画を作成します。
- リニアック室で治療を行います。
- 計画CTを撮影した時と同じ姿勢になり体に書かれた目印を使い治療する位置に合わせていきます。
- リニアック装置に備えているレントゲン装置とコンビームCT装置で治療する位置の写真を撮影し、治療する位置が正確か確認して治療(放射線を照射)を行います。
- 治療は、痛みを感じることもなく3~5分で終了します。
治療の回数は、病気によって異なります。1回から数十回行います。
全ての治療が終了しましたら、経過観察となります。定期的に受診して頂きます。
疾患診療方針概要
放射線治療科は、根治的治療から緩和的治療まで、多くの患者さんに適切な放射線治療の提供に努めております。
- 全身のさまざまな部位のがんに対し、治療を行っています。
(肺がん、前立腺がん、頭頚部腫瘍、食道がん、脳腫瘍、乳がんなど) - 肺がん:リンパ節転移のない3cm以下の非小細胞性肺がんには病巣のみ放射線を集中する定位放射線治療(SRT)の選択が可能です。
- 下部直腸がんの術前治療として、1日2回5日間の短期濃縮放射線治療を行っています。
- 乳がんに対する乳房温存術後の放射線治療は、他院での手術症例に対しても行っています。
- 皮膚がんなどの表在性の腫瘍に対して、電子線による放射線治療を行っています。
- 白血病などの造血幹細胞移植の前処置として全身照射(TBI)を行っています。
- がん性疼痛の症状緩和を目的とした放射線治療を行っています。
医療関係者の方
完全予約制です。原疾患の当該診療科にご紹介下さい、院内紹介で治療対応します。まずは当センターの地域連携係を通じて、肺癌なら呼吸器内科や呼吸器外科、症状緩和目的なら緩和ケア科や緩和ケア病棟入院相談外来などへご紹介ください。院内カンファレンス等を通じて当センター主治医と適応や治療方針についてご相談し、放射線治療の実施を検討いたします。
ただし、「放射線治療だけが目的」の乳がん術後症例、限局性前立腺がん症例の場合は、この限りではありません。詳細は地域連携係にお問い合わせください。乳がんに関しては、経験豊富な女性放射線治療専門医および女性の診療放射線技師が在籍しており、女性患者様の安心感につなげます。