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診療科・センター・部門
内科系
血液内科
特徴
当科では血液疾患の診療を行っており、その中でも血液悪性疾患を中心に診療を行っております。血液悪性疾患とは、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などです。
急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄異形成症候群といった疾患に関しては、抗がん剤を用いた治療(化学療法)が必要となりますが、高齢者(特に70歳以上)に対しては標準治療が確立されていないのが現状です。治療法は日々開発が進み、身体への負担が少ない抗がん剤などの薬剤の登場もあり、負担を最小限に安全に治療を行うことが可能となってきております。
化学療法だけでは病気のコントロールが難しい治療抵抗性の疾患の患者さんに対しては、完治を目指した治療として同種造血幹細胞移植の適応となります。同種造血幹細胞移植は、移植前処置といわれる超大量の化学療法や全身放射線照射などの治療に加えて、ドナーの免疫力で腫瘍細胞を根絶する治療です。移植治療は、身体への負担が強く、命にかかわる合併症が起こる場合もあるため、一般的には65歳以上の患者さんには移植治療の適応はないと判断されることが多いのが現状です。
当院では、高齢者の特性に配慮し身体の負担を軽減した「やさしい移植」を目指して、65歳以上(特に70歳以上)の患者さんに対する移植治療に積極的に取り組んでおります。高齢者の移植治療の適応に関しては、患者さん個々の病気の進行のスピード、全身状態、臓器の予備能力、感染症の合併などの要因によって、移植治療が受けられるかどうか、どのタイミングでどのような移植治療を行うべきかの判断は異なります。また、医学的な判断だけではなく、患者さんご自身の強い意思が重要であり、人生観、価値観に基づいて意思決定をしていただくよう支援しています。当院で移植をご希望の患者さんはセカンドオピニオン外来を受診していただき、個別に相談されることをお勧めします。
悪性リンパ腫、多発性骨髄腫といった悪性疾患に関しても日々副作用の少ない新規抗がん剤の開発が進み治療成績も向上しており、高齢者に対して身体への負担の少ない化学療法を行っております。
2015〜2025年 高齢者移植に関するセカンドオピニオン件数
|
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60〜64歳 | 65〜69歳 | 70〜74歳 | 75〜79歳 | 総数 |
| 男性 | 14 | 33 | 64 | 28 | 139 |
| 女性 | 9 | 17 | 26 | 6 | 58 |
当科の診療実績および治療成績
移植件数年次推移
| 〜13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 総数 |
| 122 | 5 | 9 | 20 | 25 | 27 | 26 | 23 | 22 | 20 | 25 | 24 | 348 |
日本における造血細胞移植/細胞治療.2025年度 全国調査報告書
日本造血細胞移植データセンター/日本造血・免疫細胞療法学会
1991〜2024年 移植細胞別移植件数年次推移
| 自家移植 | 血縁 | 非血縁 |
| |||
| 骨髄 | 末梢血幹細胞 | 骨髄 | 末梢血幹細胞 | 臍帯血 | 総数 | |
| 13 | 7 | 22 | 11 | 12 | 283 | 348 |
日本における造血細胞移植/細胞治療.2025年度 全国調査報告書
日本造血細胞移植データセンター/日本造血・免疫細胞療法学会
2015〜2025年 年次別移植件数
|
|
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 総数 | ||
| 同種移植 | 非血縁 | 骨髄 |
|
|
3 | 4 | 1 |
|
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|
1 | 1 | 10 |
| 末梢血 幹細胞 |
|
|
1 | 2 | 1 | 2 | 1 |
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2 | 3 | 2 | 14 | ||
| 臍帯血 | 8 | 14 | 15 | 18 | 21 | 19 | 16 | 18 | 19 | 20 | 18 | 186 | ||
| 血縁 | 骨髄 |
|
4 | 3 |
|
|
|
|
|
2 |
|
|
9 | |
| 末梢血 幹細胞 |
1 | 2 | 1 | 2 |
|
1 | 2 | 2 | 2 |
|
1 | 14 | ||
| 同種移植総数 | 9 | 20 | 23 | 26 | 23 | 22 | 19 | 20 | 25 | 24 | 22 | 233 | ||
| 自家移植 |
|
|
2 | 1 | 3 | 1 | 3 |
|
|
|
|
10 | ||
| 年間移植件数 | 9 | 20 | 25 | 27 | 26 | 23 | 22 | 20 | 25 | 24 | 22 | 243 | ||
日本における造血細胞移植/細胞治療.2025年度 全国調査報告書
日本造血細胞移植データセンター/日本造血・免疫細胞療法学会
主な対象疾患・検査方法
- 骨髄異形成症候群/急性骨髄性白血病/急性リンパ性白血病(血算の異常)
- 慢性骨髄性白血病/慢性リンパ性白血病(白血球増加)
- 多発性骨髄腫(総蛋白の増加、貧血を伴う腰痛)
- 悪性リンパ腫(リンパ節の腫大や不明熱)
- 再生不良性貧血(汎血球減少)
- 特発性血小板減少性紫斑病(血小板減少 出血傾向)
- ビタミン欠乏性貧血
- 鉄欠乏性貧血
- 溶血性貧血
疾患診療方針概要
各疾患の診断は、WHO等の診断基準に準じ、エビデンスに基づき、かつ個々の患者さんの状態に合わせた治療を実践しています。さらに、積極的に臍帯血ミニ移植を含めた、造血幹細胞移植を積極的に施行しております。
医療関係者の方
- 健診では若年者を含んだ正常値が記載されていますが、高齢者では男女ともヘモグロビン値11g/dL未満を貧血として定義しています。ヘモグロビン値11g/adL未満の場合ご紹介ください。
- 出血傾向は血小板減少を疑わせる重要な症状です。しかし、前腕を中心の皮下出血班は老人性紫斑といわれ、血管の脆弱によるものです。血小板数は正常となります。
- 貧血を認めた場合、小球性貧血は鉄欠乏性貧血が疑われます。採血にてFe/TIBC(UIBC)/Ferritinを測定してください。高齢者の場合は消化管出血の場合が多いので消化管の検査を先に行っていただければ幸いです。
- 血算の異常があった場合は、血液疾患もさることながら薬剤性血液障害の場合もありますので、処方内容と開始日を明記していただければ幸いです。また、異常のあった検査結果だけではなく、過去のデータも添付していただければ幸いです。
- 近年、診断技術が進歩し、特殊な検査をする必要がありますので、リンパ節腫大の場合は生検せずにご紹介ください。生検済みの場合は再生検が必要になり、負担が増してしまいます。