診療科・センター・部門
外科系
泌尿器科

特徴

ロボット手術や豊富な実績で、前立腺治療や尿路がんに専門対応。

当科は排尿障害(前立腺肥大症・過活動膀胱・低緊張性膀胱を含む神経因性膀胱・夜間頻尿)尿路悪性腫瘍(腎細胞癌・尿路上皮癌<膀胱癌・尿管癌・腎盂癌>・前立腺癌・副腎腫瘍)尿路結石、尿路感染症に対する治療を行っています。

腎臓癌:腹腔鏡下手術、あるいは免疫チェックポイント阻害剤+TKI療法

尿路上皮癌:腹腔鏡下手術、膀胱癌はPDD(光力学的診断による)経尿道的膀胱腫瘍切除術、抗がん剤治療、免疫チェックポイント阻害剤、エンホルツマブ療法など

前立腺癌:ロボット支援内視鏡的前立腺摘除術(:da Vinci Surgical System™ Xi(Intuitive Surgical社))、ホルモン療法、ホルモン療法+IMRT(放射線)※前立腺全摘除術では頭を25°下げた姿勢で手術を行うため、脳動脈瘤や緑内障の患者さんの一部はロボット支援手術を受けることが出来ないこともあります。

前立腺肥大症:ツリウムレーザー蒸散、経尿道的前立腺切除(TUR-P)
特に経尿道的前立腺切除(TUR-P)は他院に比べ圧倒的な経験数を誇っています。
手術のレベルはかなり良いと考えています。

主な対象疾患・検査方法

  • 腎細胞癌
  • 尿路上皮癌<膀胱癌・尿管癌・腎盂癌>
  • 前立腺癌
  • 副腎腫瘍
  • 前立腺肥大症
  • 過活動膀胱
  • 低緊張性膀胱を含む神経因性膀胱
  • 夜間頻尿
  • 尿路結石(腎結石・尿管結石・膀胱結石)
  • 尿路感染症(結石性腎盂腎炎・急性前立腺炎・精巣上体炎)
  • 尿管狭窄
  • 腎盂尿管移行部狭窄

予約を原則といたしますが、予約外でも緊急時には救急外来にて対応しております。

疾患診療方針概要

手術は基本的に機能温存を基本方針としています。

  • 悪性疾患では、各疾患の診療ガイドラインに沿った治療法を原則としています。ただし高齢者では、既に多くの疾患を抱えている場合も多く、全身状態も非常に幅広いため、内科、麻酔科を始め各専門科と十分に協議した上で治療法を選択しています。
  • 単に年齢や、認知症があると言う理由だけから治療法を決めることなく、身体的・社会的な背景も考慮し、その状況下であくまでもQOLの改善を目的とした患者さん本位の治療法を考えていきます。
  • 手術治療では、程度に差はあれ身体に一時的に負担がかかることは避けられません。術後も生活の質を維持できるよう、低侵襲で負担の少ない治療法を積極的に取り入れています。
  • 化学療法(抗癌剤による治療)も身体的に負担のかかる治療です。疾患だけではなく、患者さんのおかれている状況を総合的に判断して、その適応を考えて参ります。

医療関係者の方

血尿、尿の回数が多い、尿が出ない(出づらい)、おしっこが漏れてしまう、尿が出なくなった。排尿痛、わき腹の痛み+発熱、PSAが高値などありましたら受診依頼お願いします。
泌尿器科的に関して気にかかることがあれば気楽にご紹介ください。

設備機器紹介

設備機器紹介BioJetシステム

MRI画像および超音波検査融合画像に基づく前立腺針生検「Biojetシステム」を導入しました。
(本システム導入について:都内6施設目、区西北部(豊島区、北区、板橋区、練馬区)では初)
このシステムは、MRI画像と超音波検査画像を最新コンピューター技術(ソフトウェア)で同期させて針生検を実施する生検法です。
これについて、当院の泌尿器科部長粕谷豊先生にお話を伺いました。

―前立腺針生検とはどのような検査ですか?

粕谷「まず初めに、前立腺癌が疑われる症例に対して腫瘍マーカー(PSA)検査、直腸診、超音波やMRIの画像検査等を行います。その結果、前立腺がんが疑われる場合は、肛門から専用の超音波器具を挿入して前立腺を観察しながら細い針を刺して前立腺組織を採取し、顕微鏡で悪性か良性かを判断します。この検査方法を、前立腺針生検といいます。当院では1泊2日入院でこの検査を行っています。」

―生検の課題は何でしょうか?

粕谷「前立腺癌が疑われる症例に対して病理検査による診断確定を検討する際、前立腺に針を刺して組織を採取する前立腺生検を多くの症例で行います。ただ、前立腺内のどこに癌組織が存在するか、生検時のエコーでは、はっきりと捉えられない場合がほとんどです。そのため、前立腺をまんべんなく生検穿刺するのですが、癌組織からわずかに外れたラインを穿刺したがために癌を検出できない、といった事態が考えられます。そこで、より精確な診断のためMRI画像で癌の存在が予測される部位を狙って穿刺する標的生検が望まれます。そうした課題解決のための一翼を担うのが、今回導入したBioJet™システムなのです。」

―従来の生検とBioJet™システムの違いは何でしょうか?

粕谷「従来は超音波検査(エコー)画像と事前に撮影していたMRI画像を並列表示し、癌の疑われる前立腺全体にまんべんなく複数個所生検針を刺して組織を採取をした上で診断していました。これに対し、BioJet™(バイオジェット前立腺生検)システムでは、超音波検査(エコー)画像と3D構築されたMRI画像を重ね合わせることで、針を刺すべき場所がより正確にわかるようになりました。」

―BioJet™システムを導入することで生じるメリットは何でしょうか?

粕谷「超音波検査(エコー)画像とMRI画像を並列させて穿刺箇所を決定する従来の方法に比べ、癌の疑いがある場所により正確で客観的に針を刺すことが可能となりました。これは、癌組織から僅かに外れたラインを穿刺したがために癌を検出できないという事態を回避するとともに、何度も針生検を行わずに済むことで、患者さんの身体的負担や経済的負担が軽減されることに繋がります。」

粕谷「令和4年度から、AI技術を活用して開発された、新しいノイズ除去技術を搭載した最新の超音波診断装置(エコー)を導入しております。従来の超音波診断装置より更に高画質で正確な超音波検査が可能となりました。これまで、ノイズに埋もれていた微細な組織や複雑な組織構造を、より明瞭に表現することが可能となりました。そのため、BioJet™と合わせてより精確な前立腺癌診断を推進して参りたいと思います。」

リアルタイム超音波画像下前立腺生検機器
リアルタイム超音波画像下前立腺生検機器「BioJet™(バイオジェット)システム」

泌尿器科専門医長

当院では最新の前立腺肥大症の治療レーザThuliumレーザ(ツリウムレーザ)を導入いたしました。
このレーザ治療は前立腺に対し従来から行われている一般的な手術療法・経尿道的前立腺切除術(TUR-P)やPVPレーザ治療に比べ、身体への負担が少ないだけでなく治療時間の短縮、出血の少なさなどヨーロッパ泌尿器科ガイドラインにて認められている画期的な治療方法です。

この治療機器を使った治療について、当院の泌尿器科専門医長永田卓士先生にお話を伺いました。

―どのような病気を治療できるのでしょうか?

永田「前立腺肥大症です。この病気は、良性の肥大でありガンではありません。前立腺は通常10代で胡桃くらいの大きさまで成長し、中年期にさしかかると再び成長(肥大)することがあります。この理由は明らかになっていませんが男性の約80%が80歳までに前立腺肥大症を発症すると言われています。」

―本治療の特長は何でしょうか?

永田「以下、主な特長です。」

  • 術後の痛みが少ない
  • ハイリスク患者さんも治療可能
  • 抗凝固剤服用患者さんも治療可能
  • 短期間で尿道カテーテルの抜去可能
  • 術後速やかに尿の勢いが回復します
  • 手術後の男性機能への影響が少ない

―どのような術式ですか?

永田「経尿道的レーザ前立腺蒸散術手術は安全性と有効性が確立された治療方法です。合併症が少なく経尿道的前立腺切除術(TURP)と同等の有効性があります。また、抗凝固剤使用中の患者さんに対しても安全かつ有効に使用できます。現在、多くの施設で行われている経尿道的前立腺切除術(TURP)で報告される水中毒や輸血などのリスクや術後の勃起障害もこの経尿道的レーザ前立腺蒸散術では非常に少ないと報告されています。」 

治療レーザThuliumレーザ(ツリウムレーザ)
レーザー前立腺蒸散術

―治療にあたってリスクはありますか?

永田「副作用は少ないと言われていますが、他の治療と同様に副作用のリスクがあります。ツリウムレーザで主にみられる副作用は血尿(尿に血液が混ざる)、炎症(術後患部に違和感を覚える)、逆行性射精などがあります。」

治療についてご興味のある方は、泌尿器科を受診いただき医師にご相談ください。受診予約はこちら

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