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診療科・センター・部門
外科系
血管外科
特徴
血管外科は頭頚部から下肢までの動静脈・リンパ管疾患が診療の対象となります。同一疾患であっても部位と重症度により治療方針が大きく変わるため、豊富な診療経験に基づいて個々の方に適切な治療を提案します。当科では下腿浮腫から末梢動脈疾患、大動脈疾患まで実に幅広い血管疾患の紹介を受けておりますが、まず治療が必要な状態であるかどうかを正確に診断して、不要な手術は行わないことを遵守しております。
その上で手術加療が必要な場合は、可能な限り低侵襲で最小限の手技を行うことを心がけております。
経験豊富な専門医に診てもらいたい、納得のいく診療を受けたい。そんな切実な欲求に応えるために、血管外科は存在します。血管疾患と診断されて不安を抱えている方は、是非受診を検討して下さい。
特に下記に該当する方は当科を受診して頂きたいと思います。
- 大動脈瘤と診断され、どうしてよいかわからない方。
- 歩行時に下肢の痛みがあり、原因がわからない方。検査で下肢の血流低下を指摘されている方。
- 大動脈瘤や下肢動脈の手術を受けたが、様々な事情で医療機関の受診が途絶えている方。
- なかなか治らない下腿浮腫や潰瘍があり専門医に相談したい方。
- 下肢静脈瘤を自覚しているが、治療を受けることに不安が有り放置している方。
- 現在血管疾患で治療を受けているが、不安を抱えており相談したい方。
診察を希望される方は03-3964-4890にご連絡下さい。ご希望の日時で診察予約します。
水曜日・金曜日以外の受診を希望される場合は血管フォローアップ外来受診をご検討下さい。(火、木午後、各日1名限定、オンライン対応する予定です。遠方の方はご相談下さい。)
最後にこれまで頂いた感謝の言葉を記載します。
"足が軽くなり元通り歩けるようになりました、手術を受けて本当に良かったです"
(48歳女性)
"浮腫みが減って自分の足で立っている感覚を取り戻しました。本当に信じられません。"
(46歳女性)
"血管外科があるのは知っていたけれど、受診するのをためらっていました。悩まずにもっと早く治療を受ければよかった。足の調子は手術前と全然違います、痛みも有りません。色々有難うございました。"
(76歳男性)
"長年爆弾をかかえて生活しておりましたのを、先生に蘇生させて頂き本当に感謝しております。余命を大事に生きて参ります"
(89歳男性)
"この度は主人の主治医を務めて頂き誠にありがとうございます。長い間田舎の病院に通院しておりましたが日に日に悪化していき希望が見えない中、貴病院にめぐりあえ幸運にも手術して頂きましたこと本当にありがたく思っております。年をとっても大事な家族です。子供達、孫達に優しく立派な主人は家族に囲まれ楽しく生活をしてきました。私自身も尊敬しております。そんな主人の入院は初めての事でしたが、本当に良い先生に出会いありがたく思っております"
(92歳男性 山梨県より来院された奥様より)


2021年度から新体制となり松倉 満が診療責任者となりました。安心して患者さんを紹介頂ける基幹施設として年間300件を超える新規紹介を受けております。
主な対象疾患・検査方法
腹部大動脈瘤、下肢動脈疾患、下肢静脈瘤が診療の中核となりますが、難治性の下腿浮腫や足趾潰瘍の治療にも取り組んでおります。緊急で手術施行しなければ救命できない、大動脈瘤破裂や重篤な大動脈解離、急性下肢動脈閉塞、下腿壊疽の治療も、科の使命として可能な限り受け入れております。また透析アクセストラブルの紹介に関しては、即日で対応するよう心がけております。血管外科は高齢でかつ状態不良な方の治療を担当する場合も多いですが、各科と連携して可能な限り安全に治療を行うよう配慮しています。
疾患治療方針概要
"人は血管と共に老いる"この有名な格言が表すように、動脈硬化の進行に伴い発症する血管病は全ての方が罹患する疾患であり、加齢と共に急激に症状が顕在化します。血管病は根治という概念がありませんので、生涯にわたる適切なフォローアップが肝要です。専門医による適正な診療を受けながら、生活習慣の改善と薬物療法に努めることが治療の基本となります。診療の中核となる大動脈瘤や末梢動脈疾患、下肢静脈瘤では、手術治療を中心に様々な治療手段を検討して、患者さんに最高の医療を提供することを心がけています。
【治療内容の概略】
血管外科では、大動脈瘤や下肢動脈に対する手術治療を数多く手がけています。手術治療におけるメリットとデメリットを深く理解した経験豊富な専門医が、患者さん一人ひとりの状態に合わせた適切な治療方針をご提示いたします。
- 大動脈疾患に対する低侵襲治療大動脈瘤に対するステントグラフト治療(腎動脈を含む腹部分枝再建を含む)経皮穿刺で手術を行い、創がほぼ残らないように工夫しています。
- 閉塞性下肢動脈疾患に対する集学的治療
閉塞性動脈硬化症/末梢動脈閉塞症に対するバイパス治療、血管内治療(カテーテル治療)、補助療法(レオカーナなど)を組み合わせたハイブリット治療ができることが血管外科医の強みです。下肢切断の危険が高い重症虚血肢には、下腿や足部の動脈に吻合する自家静脈グラフトによるバイパス(いわゆるdistal bypass)も積極的に施行しています。 - 血液透析用バスキュラーアクセス関連
内シャント造設術を行います。通常の内シャントのみならず、深部静脈を用いた内シャント造設術や上腕尺側皮静脈転位内シャント造設術を得意としており、トラブルの多い人工血管内シャントを可及的に避ける工夫をしています。 - 頸動脈狭窄症
脳梗塞発症リスクを低下させるため、頸動脈内膜剥離術を行います。 - 下肢静脈瘤
初期治療として弾性ストッキング着用を指導します。うっ滞性皮膚炎や潰瘍合併例や静脈瘤目立つ場合は手術治療を検討します。局所麻酔でラジオ波焼灼術やベナシール注入を行います。症例によりストリッピング手術も行います。 - 下腿浮腫、静脈性潰瘍
原因検索のためMRI撮影して静脈やリンパ管の精査を行います。症例毎に適正な圧迫療法を指導しており、短期入院して治療する場合もあります。 - 難治性腰下肢痛
手術療法や理学療法、薬物療法が奏功しない難治性の腰下肢痛の方を対象に、脊髄刺激療法を施行しています。
大動脈瘤治療は当科の中核です、最善の治療を提供できるよう尽力しています。
腹部大動脈瘤から胸部下行大動脈瘤まで幅広く治療を手掛けています。大動脈瘤破裂に対しては、心臓血管外科と協力して24時間体制で応需しています。
手術治療は手術創が残らないステントグラフト内挿術(EVAR, TEVAR)を選択することが多いですが、比較的若年の方には人工血管置換術を推奨しています。
大動脈瘤手術では最も難易度が高い、胸腹部大動脈瘤の手術を行っています。

ごく軽度の血流低下から、足趾の潰瘍壊死や安静時痛を認める重症虚血肢の方まで毎週多くの患者さんをご紹介頂いています。血行再建が必要な場合は血管内治療を第一選択としますが、下肢動脈が長区間閉塞している場合は外科的バイパス術を行います。

血管病変の中でも、最も急を要する疾患です。
原則として発症から6時間以内に緊急手術が必要ですが、現実には丸1日以上経過している症例が大半であり、残念ながら大切断となる場合も少なくありません。慢性動脈疾患を合併して側副血行路が発達している症例は、時間が経過しても救肢できることがあります。以下は98歳女性、踵の壊死と強い下肢痛を認め救急搬送された症例です。緊急で局所麻酔下に下肢動脈血栓吸引と血管内治療を行いました。術直後より下肢痛は改善し、術後第7病日に自宅退院しております。

本年より腸骨静脈から膝窩静脈まで血栓閉塞している重症例に対して、新規治療(血栓吸引+腸骨静脈ステント留置術)を行っています。以下のように治療後は速やかに下腿浮腫が消失し、約1 週間程度の入院で自宅退院しています。薬物療法のみで経過を診ていた昨年とは隔世の感があります。

症状が軽微な場合は弾性ストッキングを処方して経過観察としています。皮膚炎等を合併しており手術必要と判断した場合は、1泊2日の入院でラジオ波による血管内焼灼術を行います。手術治療後の再発例に対しては、高位結紮術及び瘤切除を行っています。
当科独自の試みとして、原因検索のため積極的に下肢MRIを撮影しています。
圧迫療法の治療効果判定にも有用と考えております。

臨床試験開始のお知らせ
本年度より血管新生療法の臨床試験を開始します。血行再建が困難な重症虚血肢を有する、透析患者の方が対象となります。該当の患者さんがおられましたら是非ご相談下さい。
治療実績
| 血管外科手術統計 | 2021-23 | 2024 | 2025 | 総数 |
| 総数 | 536 | 192 | 221 | 949 |
| 胸部・腹部大動脈瘤手術 | 54 | 27 | 23 | 104 |
| 下肢動脈・末梢動脈手術 | 314 | 94 | 122 | 550 |
| 下肢静脈瘤、その他 | 168 | 71 | 76 | 29 |
医療関係者の方
当院の使命は地域医療に従事されている先生方の診療を迅速に支援することです。
血管病変でお困りの際は最初にご連絡下さい。
血管外科は先生方を円滑にバックアップすることで、地域医療を支えてゆきます。