診療科・センター・部門
中央診療部門
リハビリテーション科

特徴

多職種チームが連携し、入院中の身体機能の維持と回復をサポート。

リハビリテーション科は常勤医師4名、理学療法士(PT)23名、作業療法士(OT)7名、言語聴覚士(ST)5名が所属しています。主に入院患者さんを対象とした急性期リハビリテーションを行っています。
高齢の救急搬送患者さんはADLが既に低下していたり、入院後に低下する可能性も高いため、急性期治療と共に、病棟での離床やリハビリテーションを進めることで、患者さんの在宅復帰を推進していきたいと考えています。入院患者さんの各診療科担当医から依頼を受け、診察・適応の判断・リハビリテーション処方を行い、療法士によるリハビリテーションを行います。

脳卒中急性期患者さんが入院する脳卒中ユニット(SCU)では、毎朝のカンファレンスにリハ医・療法士も参加し、早期からのリハビリテーション介入を実施します。
地域包括ケア病棟では通常のリハビリテーションに加え、専従PTと看護師が協働する病棟リハビリテーションを施行しています。

多職種による栄養サポートチーム(NST)には、リハ科医師・STが参画して、毎週病棟を回診します。
理学療法などのリハビリテーション外来通院治療は行っておりませんが、種々の障害の悪化や歩行障害などでお困りの患者さんにつきましては、診察や診断・生活指導等について、外来で拝見いたしますので御紹介ください。

主な対象疾患・検査方法

全科の入院症例を対象としています。

  • 脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)
  • 運動器疾患(大腿骨近位部骨折)
  • 神経内科疾患(パーキンソン病、多系統萎縮症、ギラン・バレー症候群、多発性硬化症など)
  • 心疾患・動脈硬化性疾患(心筋梗塞、心不全、心臓外科術後、閉塞性動脈硬化症など)
  • 呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎など)
  • 廃用症候群(外科術後・感染症・消化器疾患等の急性疾患に伴う安静による動作能力の低下)
  • 悪性腫瘍(治療やがんの進行による身体への影響、廃用や悪液質など)
  • 高次脳機能障害(外傷性脳損傷、脳血管障害、脳炎など)
  • ボツリヌス療法(脳血管障害後遺症等による痙縮、脳性麻痺、痙性斜頚など)
  • 軽度認知障害(高齢者いきいき外来)

疾患診療方針概要

脳血管障害では運動障害・感覚障害・言語機能障害・嚥下障害・高次脳機能障害などが生じますが、部位や程度により障害の程度も様々です。個々の症状、急性期の病状変化に合わせて、発症早期よりリハビリテーションを開始します。まずは介助量軽減を目指しながら、長期的にどの程度の回復が見込めるかを検討し、身体能力・コミュニケーション能力・高次脳機能などの改善を図ります。また、リハビリテーション科・神経内科合同で定期的に脳卒中カンファランスを行い、情報交換を行っています。
運動器疾患のリハビリテーションは整形外科と協力して実施しています。大腿骨近位部骨折をはじめ、変形性関節症、脊椎・脊髄疾患、末梢神経障害などの運動器疾患については、可能な限り術前から介入することで機能維持を図り、術後の早期離床・機能回復につなげるよう努めています。保存療法例に対しても積極的に介入し、離床を進めています。患者さんの状態に応じて、理学療法、作業療法に加えて、臨床心理療法も行っています。
運動機能・言語機能・嚥下機能・高次脳機能などの評価を行い、状態に応じた介入と介護負担の軽減につながるように短期リハビリを行い、在宅生活などの指導を行っています。
心不全、狭心症・心筋梗塞に対するカテーテル治療、冠動脈バイパス術や弁膜症などの心大血管手術を受けた方を中心に、心大血管疾患リハビリテーションを実施しています。全身状態を考慮しながら、可能な限り元の生活に戻ることを目標にアプローチしています。全身状態が良い場合は、有酸素運動を基本としたレジスタンストレーニングを取り入れ、運動強度を考慮してエルゴメーターなどを用いたトレーニングを行います。
慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、肺炎、外科手術の周術期などに呼吸器リハビリテーションを実施しています。呼吸機能向上を目指すだけではなく、痰の出し方や呼吸しやすい姿勢の指導、負荷のかからない日常生活動作の工夫なども行い、できるだけ楽に生活ができるようお手伝いしています。
入院し病気の治療している間は、ベッド上安静となりがちで、筋力や体力が低下してしまいます(廃用症候群)。こうなると、せっかく病気の治療が終わっても、元の生活レベルに戻るのが難しくなってしまうことがあります。廃用症候群になる前から、あるいはなってしまった場合でもリハビリテーションを行うことで、少しでも入院前の生活に戻ることができるよう支援しています。
各種悪性腫瘍に対してがんリハビリテーションを実施しています。がんの種類や進行度によって、元の生活レベルに戻ることを目標にする方から、緩和的なケアをにする方まで様々です。また、がん以外に合併症を持つ方も多いため、個々の患者さんの状況に応じてリハビリテーションプログラムを組むようにしています。
脳血管障害後の片麻痺による上下肢痙縮、脳性麻痺(成人)などによって、日常生活が制限されたり、介護が困難な場合に、ボトックス治療を行っています。理学療法士・作業療法士と協力して、ボトックス施注前後に詳細な評価と集中的なリハビリテーションを行っています。

理学療法、作業療法、言語聴覚、臨床心理

リハビリテーション科では、全ての患者さんが病状に合わせてより自分らしい生活を取り戻すことを目指しています。そのために私たちは、多方面からお手伝いさせていただきます。

  1. リハビリテーションの適応に年齢制限はなく、高齢の患者さんを中心に診療をしています。
  2. 退院後もよりよい生活を送ることができるよう、家族指導や地域との連携を大切にしています。
  3. 安心して退院後の生活が続けられるよう、1人1人に応じた相談・指導を心がけています。

理学療法担当

診療内容

理学療法では、病気を発症後、また手術後早期より体を起こし、日常生活の基本となる動作・移動の獲得、体力向上を目指していきます。具体的には、筋力トレーニングや関節可動域練習などの機能練習、起き上がりや乗り移りなどの動作練習、また歩行練習を実施します。必要に応じて杖や装具・歩行器などの検討も行っています。主な対象疾患は下記の通りです。

  • 中枢神経疾患
    脳血管障害、パーキンソン病等の神経疾患、その他
  • 整形外科疾患
    大腿骨近位部骨折、変形性関節症、脊椎・脊髄疾患、関節リウマチ、その他
  • 呼吸器疾患
    慢性閉塞性肺疾患、呼吸不全、その他
  • 心疾患
    急性心筋梗塞、狭心症、心不全、心臓外科の手術後、その他
  • 廃用症候群
    肺炎、糖尿病、外科の手術後、内科的疾患、その他

作業療法担当

診療内容

作業療法では、上肢機能訓練、日常生活動作訓練、精神機能面に対する訓練、家事動作などの生活関連動作訓練などを行います。また、自助具(種々の日常生活動作を容易にするための補助具)の紹介、作成、使用訓練などを通し残存能力の開発も行います。主な対象疾患は下記の通りです。

  • 中枢神経疾患
    脳血管障害、パーキンソン病などの神経疾患、その他
  • 整形外科疾患
    頚椎症、慢性関節リウマチ、上肢骨折などの骨関節疾患、その他

その他、様々な障害による廃用症候群などがあります。

言語聴覚担当

診療内容言語聴覚療法では、脳血管障害、パーキンソン病などの神経疾患、廃用症候群などによる下記の障害を持つ患者さんを支援します。正確な診断と適切な治療を心がけ、コミュニケーションの大切さをともに考えます。

  • 失語症
    「聞いて理解する」「話す」「読む」「書く」といった言語の障害
  • 運動障害性構音障害
    舌、口唇などの麻痺によって生じた声、発音、抑揚など話ことばの障害
  • 高次脳機能障害、認知機能低下
    記憶障害、注意障害など
  • 嚥下障害
    食べ物がうまく食べられない、飲み込めない障害

臨床心理担当

診療内容臨床心理では、患者さんが病気や障害を乗り越え、生き生きと過ごすためのお手伝いとして、心理ケア・認知機能訓練を行っています。主に、脳血管障害や脳外傷などにより高次脳機能障害が生じた患者さんや、パーキンソン病や認知症、その他の疾患によって下記のような認知機能の低下が生じている患者さんが対象です。各種の神経心理学的検査を用いて評価を行いながら認知機能訓練を実施し、機能の改善を目指します。また、抑うつ、不安、感情面の動揺、意欲低下、病識不十分などの精神症状も適宜評価し、心理面接を行います。

  • 注意力の低下
    一つのことが続けられない、周りの声や音にすぐ注意がいってしまい、落ち着かないなどの状態
  • 記憶力の低下
    同じことを何度も聞く、見たり聞いたりしたことが覚えにくくなるなどの状態
  • 遂行機能の低下
    段取りや手順が効率よくできなくなるなどの状態
  • 社会的行動障害
    年齢よりも幼くなる、感情のコントロールがうまくいかない、欲求が抑えられないなどの状態

医療関係者の方

  1. 高齢者いきいき外来
    軽度認知障害(MCI)専門外来です。初診時に神経学的診察と記憶検査等を実施しMCIの診断を行います。必要に応じてMRI・RI検査等を施行して原因疾患を鑑別いたします。運動習慣や認知機能トレーニングについて、生活指導・フォローアップを行います。
  2. ボツリヌス外来
    主に脳血管障害後遺症による痙縮、痙性斜頸、成人脳性麻痺が対象です。診察・評価後、適応がある方に治療を行います。
    初診:木曜午前、治療:火曜日
  3. 装具診
    装具の適応や種類などを検討・作製します。お手持ちの装具の修理や装具に関する相談も受け付けています。
    初診/再診:火曜午前
    ※いずれの外来も外来予約室専用電話(03-3964-4890)より予約をお取りください
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